平成25年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H26.1

丹後中央病院での研修を終えて

地域医療研修として2週間、丹後中央病院の消化器内科にお世話になりました。研修の内容は主として外来や上部/下部内視鏡の見学と、診療所での診察にも同行させていただきました。

都市部の規模の大きな病院では、救急外来などを除けば各専門科としての対応を求められる場合がほとんどあるのに対し、こちらでは外来・入院ともにより総合内科的な対応を求められる場面が多いように感じました。とくに診療所では、消化器内科疾患だけではないさまざまな疾患の患者さんが受診され、まさに総合内科的な知識と判断が求められる場であると感じました。また、こちらでは医師の数も限られており、そのぶん、医師以外の医療スタッフの方々との連携が大切で、外来でも病棟でも、自然とチーム医療という意識が根付いている印象を受けました。

一方で、2週間の研修中何件もM田先生の内視鏡を見学させていただきましたが、検査の進め方がとても丁寧で、苦しそうだったり、痛がっている患者さんがほとんどいなかったことに感動しました。なかには「下部内視鏡はものすごく痛いと聞いた」といって恐怖心を抱いている患者さんもおられましたが、そういったかたも含め、どの患者さんも検査後には落ち着いて結果説明を聞いておられました。研修医の立場でおこがましいですが、技術はもちろんのこと、検査の要所要所で丁寧な声掛けをされることで患者さんの不安感が軽減しているのではないかと思いました。消化管内視鏡は人間ドックの検査項目にもあるようによく行われる検査であり、そういう検査に対する垣根をいかに低くするか(少なくともネガティブな印象で垣根を高くしてしまわないか)は非常に重要なことであると思います。地域にねざした総合内科としての視点とともに、専門医としてのプロ意識の高さにも感銘を受けました。

最後になりましたが、指導にあたってくださった消化器内科のM田先生、楠本先生、病棟や外来のスタッフのみなさん事務のみなさん、2週間お世話になりどうもありがとうございました。