平成26年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H26.6

地域医療研修レポート

今回、2週間という短い期間ながら丹後中央病院と与謝野町立国民健康保険診療所で研修をさせていただきました。まだ、漠然と内科系としか進路を決められてない私にとって、2年間の初期臨床研修の間で他に消化器内科を回るチャンスがないこともあり、たった2週間とはいえ、将来の進路を考える上で貴重な経験をさせていただきました。研修初日まで自分が消化器内科で研修させていただくという連絡を受けていなかったため、いろいろと不勉強であり、先生方を大変呆れさせてしまったものと思いますが、丁寧に教えてくださった先生方や看護師様方には大変感謝しております。

将来開業したいという希望もあり、地域医療には以前から関心がありましが、普段の臨床研修では、救急以外で外来業務に関わることがなく、新鮮な思いで研修を受けることができました。とくに与謝野町診療所での研修は、もし将来開業したらどのような業務をするのか考える上で非常に参考になりました。特に開業医の心得として早期発見と適切な紹介が大事だということを教わりました。

丹後中央病院では、上部消化管内視鏡検査と下部消化管内視鏡検査を見る機会が多く、特に上部消化管内視鏡は実際に手技をさせていただく機会もあり、非常に楽しい研修をさせていただきました。疾患としても食道異物、逆流性食道炎、萎縮性胃炎、胃潰瘍、胃癌、大腸憩室、大腸癌、痔核とコモンな疾患の内視鏡所見を見ることが出来ました。

丹後中央病院くらい大きな病院でも、呼吸器科や血液内科など、常勤の専門医がいない科がいくつもあることから、専門外でも自分で見なくてはならないという先生方の苦労も分かりました。また、田舎では高齢者が多く、公共交通機関が発展しておらず、病院までの距離が遠い患者が多いことから往診の需要が多く、往診の果たしている役割が大きいと想像していたのですが、実際には医療側の人的資源の問題から、逆に往診などのサービスは都会よりも少ないという実態は私の想像とはまるで逆で、私に何ができるわけではないですが、今後の医療政策を考えさせられました。

丹後中央病院に来る前はどんな田舎に行くのだろうと想像して少し怖かったのですが、来てみるととても住みやすく、そして働きやすそうな場所でした。これまでは都会を離れる選択肢をあまり考えていなかったのですが、今後は適切な時期に地域医療に携わることを考えようと思います。研修を受け入れてくださった丹後中央病院の西島院長、そして実際に指導してくださった濱田先生と楠本先生、内視鏡室と2病棟と外来のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。