平成26年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H26.7

丹後中央病院レポート

地域医療研修として、3週間(消化器内科2週間、循環器内科1週間)研修をさせていただき、ありがとうございました。

まず、病院自体の小回りが非常にきき、こちらのやりたいことがすぐに実現される環境であったことが、一番印象的でした。僕は循環器内科志望であり、それを伝えると、循環器内科での研修をあっさりと受け入れていただく形となり、これは大病院ではなかなかできない、地域の基幹病院の良さであると感じました。

さて実際の研修の内容は主に外来、上部/下部内視鏡、ERCPの見学、そして診療所での診察でした。

まず外来、診療に関してですが、感じたのはマンパワーの不足です、医師一人ひとりの負担が大きくなっている、つまり医師一人に対する患者数の多さはもちろんのこと、専門科以外の領域の疾患に対しても対応しなければいけないということです。患者数の多さは医師以外のスタッフの方々が非常によく動かれて、医師不足をうまくカバーされている状況であり、これからの医師人生において、最も大切なことはやはりコミュニケーション能力であると感じられました。そして、本題の専門領域以外の疾患への対応は現在の臨床研修が最も目指している総合内科的な知識と判断が求められる場であり、非常に参考になり、僕自身循環器内科医を志す以前に内科医であることを思い出させていただき、残りの臨床研修、後期研修に対するモチベーション向上につながるものでした。そして、マンパワー不足を鑑みるに後期研修後はこのような医師不足の地域での診療も必要であると考えられました。

次に、消化器内科の専門である上部/下部内視鏡、ERCPについてです。丁寧に検査を進めるのは当然として、さらに鎮静下に検査を施行したり、喉頭麻酔の方法もキシロカイン飴を用いるなど極力苦痛を軽減する方法を選択されており、患者のコンプライアンスの良さを引き出す工夫をされているなと感じ、今後も自分も侵襲的な検査・処置を施行する際は、そのような道を模索していくべきであると再度実感しました。そして実際の検査は以上の通りですが、さらに教育的であり、形態学が苦手である僕にもわかりやすく説明していただき、内視鏡検査への抵抗が少なくなったと感じます。この研修において最も僕自身が成長できたことだと思います。

最後に循環器内科では今までの研修ではあまり体系立てて学ぶことのなかった超音波や心不全の考え方をはじめとして、将来の進み方、循環器内科の今後など興味の湧く話を聞き、することができ、少し将来のプランがいい方向に変化した気がします。

最後になりましたが、指導にあたってくださったM田先生、楠本先生、革嶋先生、堤先生を始めに、病棟や外来のスタッフのみなさん、3週間お世話になりどうもありがとうございました。