平成26年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H26.8

丹後中央病院レポート

平成26年8月の初旬2週間を通して、地域臨床研修の一環として丹後中央病院及び与謝野町立国民保険診療所で学ばせていただきました。第一印象としては「病院が綺麗!」、その一言につきました。医療を行う上で患者さんが清潔感を感じることができる現場はとても魅力的だと思います。用意していただいた寮もやはり綺麗で過ごしやすく、こんなに良い待遇をうけていて本当に良いのだろうか、と思う程でした。大変感謝しております。

さて、肝心の臨床実習ですが、私は消化器内科で上部・下部消化管内視鏡検査、ERCP、消化器外来、救急外来に参加させていただきました。最初に実感したことは、地域病院では病院の規模に対して患者数が多く、一人あたりの医師がこなすカメラ件数や外来件数は、都会の大病院に匹敵するという事です。正直最初はその密度の濃いスケジュールについていくのが精一杯でした。しかし、先生方は一つ一つの手技・診察について事細かくフィードバックをして下さり、学ぶ内容もまた密度濃いものとなりました。

初期研修で4・5月に桂病院で消化器内科をローテートした際には、患者さんの年齢層が幅広い事もあり、吐血やイレウス、腹腔内炎症などで緊急入院された患者さんの処置・病棟対応などを中心にご指導いただきました。対して丹後中央病院では、地理的な理由も相まってご高齢の患者さんが多く、何年・何十年という長いスパンを見越した予防医療(例えば癌発症や動脈硬化の予防を目標としたピロリ菌除去や生活習慣改善の徹底など)について、より詳しく学ぶことができました。

もう一つ大きく実感したことは、スタッフの皆さんの温かい雰囲気作りです。私は大学が福井のため田舎暮らしには自信がありましたが、新しい環境に馴染めるかには些か不安がありました。しかし、朝の挨拶を始め、すれ違ったら必ず声をかけてくださるナースやクラークの皆さんのおかげで、病院で過ごす時間が本当に心地よいものとなりました。

緑に包まれた美しい環境、清潔感のある病院、優しい先生方やスタッフの皆さん、これだけの働きやすい環境は中々ないと思います。そしてこれこそが地域医療の最大の魅力の一つではないでしょうか。以前研修を行った研修医が何人も言っておりますが、この2週間を通して私も地域医療に対する関心が非常に高まりました。今後は研修を終えた後に地域医療に携わっていくことも一つの選択肢として考え、さらに研鑽を積んでいきたいと思います。

最後になりましたが指導してくださった濱田先生、楠本先生、内視鏡室と病棟・外来のスタッフの皆様方、本当にありがとうございました。