平成27年度 医学部5回生(臨床実習)
研修期間:H27.5

丹後中央病院 消化器内科での実習を終えて

二週間、学生実習という形で丹後中央病院の消化器内科でお世話になりました。短い間でしたが、とても多くのことを見たり、学んだりした二週間でした。実習が始まったばかりでまだまだ勉強不足でしたが、一つ一つ基本的なことから専門的なことまで丁寧に教えていただき大変勉強になりました。

この実習で印象に残ったことがいくつかあります。一つ目は内視鏡検査が癌に対しての予防にかなり有効だと感じたことです。上部消化管内視鏡検査も下部消化管内視鏡検査も二週間で何例も見学させて頂きました。ピロリ菌による萎縮性胃炎であったり大腸のポリープであったり何かしらの異常所見が思ったより多くの人にあり、見つけ次第すぐに検査、除菌したり、切除したりしていました。しっかりと検査をおこない早期発見に努めることが重要で、そのためには定期的に検査に来てくれるように少しでも楽に検査ができるようにすることも大切だなと感じました。技術的な面はもちろん、スタッフの声掛けや説明の仕方など一つ一つが積み重なってまた、検査に行こうという気持ちにつながると思いました。それぞれの症例について検査中も検査後も先生が説明して下さったので、内視鏡について正常かどうかパッと見てわかるようになった気がします。

二つ目は癌の末期の患者さんとのコミュニケーションの難しさです。これまで担当した患者さんは多くが軽快した人達ばかりだったので、あまり問題なく接することができました。今回担当させていただいた患者さんの中には末期の方もおられ、そういう方との接し方についてはまだまだ慣れておらず、なんて声をかけていいのかわからないことが多々ありました。それでも少しでも考えさせられることがあったのは貴重な経験だったと思います。

三つ目は専門的な分野を持ちながら、総合的に多くのことを診られる医師になることの必要性です。大学病院で働くにしても地方の病院で働くにしても、当たり前のことをきっちりとやれる医師になりたいと思いました。専門外のことであっても初期対応をしっかり行えるようになること、問診と身体所見から鑑別診断を挙げて検査をオーダーすること、そういう力をこれからもっともっとつけていきたいと思いました。

丹後中央病院は多くの医師以外のスタッフも働いていて、スタッフ間でも挨拶を欠かさずしてよい雰囲気を作ろうとしているのが印象的でした。病院も綺麗で気持ちよく働けるところだったと思います。宿舎も綺麗で過ごしやすかったです。また来たいと感じました。

最後になりましたが指導してくださったM田先生、スタッフの皆様、担当させていただいた患者さんには、大変お世話になりました。ありがとうございました。