平成28年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H28.10

丹後中央病院での実習を通じて

 丹後地域の医療の一端を担っている丹後中央病院での実習でしたが、実習前のイメージとしては、救急などは積極的に行わず、無理のない範囲で無難な医療を行う場所というイメージがありました。実際に約2週間濱田医師のご指導のもと消化器内科で研修をさせていただきました。正直人数の関係から(実質濱田医師お一人で病棟管理もされてる関係上)受け持てる患者さんの人数やある程度行える手技に制限はあるようですが、ほぼ桂病院と遜色ない医療を提供していることに驚きを隠せず、良い意味で上記の考えを否定されました。

 一般外来・救急外来に来られた患者さんどちらにもきちんと対応されており、緊急の下血に対してCF(colon Fiber)での止血術を忙しい外来中でも必要に応じて適切に行う、その間外来患者さんには待ってもらうことになりますが、「濱田先生に診察してもらいたい」と希望され、長時間待っておられた多数の患者さんを目の当たりにすると、患者さんから大変信頼されていることがわかりました。先生自身上下部内視鏡(切除術なども含む)やRFA・ERCP・ステント留置術などの消化器内科領域の手技全てに精通しており、どんな困難な状況下でもお一人ですべて解決・対応しなければならない状況下にあるわけですが、その状況下でもきっちりと仕事をこなしている姿を何度も見学させていただきました。

 この2週間という短い期間ですが、上記のような場面を何度も経験したことで、私自身が最も収穫だなと思えたことは、こんなすごい先生達が丹後中央病院にいる、お一人であるが消化器内科医として素晴らしい技術・経験・知識を持ち、丹後地域を支えている状況を観て自身もこのような医師になろうと思えたことだと思っています。桂病院だとどうしても複数の医師・複数科が揃った状況にあります。例えば救急などでは他科のしっかりとしたフォローがあるため、どうしても他科の分野が勉強不足になる、完全に専門分化している(しすぎている)ためその分野に対して積極的な治療は行えない状況にあります。もちろん環境因子は大いにあると思いますが、丹後中央病院では本当にお一人でほぼすべての科の初期対応をする必要があり、実際にそれを実行している所を目の当たりにすると、医師としてのレベルの高さを実感しました。私自身研修医でまだまだ未熟で仕事もできませんが、今後しっかり研修を積み、先生のような一人でも責任を持って対応できる立派な医師になりたいと思っております。将来濱田医師と科は異なりますが、医師として治療方針や診断などの会話をできる位のレベルになっていきたいと思っております。

 2週間という短い期間ではありましたが、ご指導いただきました濱田先生、スタッフの皆様ありがとうございました。今後とも機会がありましたらご指導のほど何卒よろしくお願い致します。