平成30年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H30.07

地域医療研修

 地域医療研修として2週間、京都丹後中央病院消化器内科で研修させて頂きました。 わたしは、研修医1年目は大学病院、2年目は京都市内の市中病院にて研修しており、いろいろな局面で大学病院と市中病院の違いを感じることがありましたが、京都市外の地域の病院である丹後中央病院は、その2病院ともまたさらに異なることが多く、勉強させて頂くことがたくさんありました。

 まず、病院に研修医がいないことです。市中病院でも20人弱、大学病院に至っては100人もの研修医が各科をローテートしていましたが、丹後中央病院には研修医がいないため、すべての業務を濱田先生とコメディカルの方々が協力して行っておられました。病棟業務については、毎朝病棟看護師さんが濱田先生に、患者さんの状態、採血結果を報告され、方針決定、場合によっては採血オーダーや内服処方まで、医師の指示の下行っておられました。通常の看護業務に加えて、わたしたち研修医がするような業務までもされており、仕事が多方面に渡っていてすごいなと感心しました。

 次に、消化器内科の常勤医が濱田先生1人しかおられないことです。医師の多い他病院では内視鏡の生検やERCPの助手は先生がされていましたが、丹後中央病院では看護師さんがその役割を担っておられて、チーム医療を感じました。1日平均10-20件程度の内視鏡検査を週4日、ほとんど濱田先生1人でこなされ、合間合間に20人以上の入院患者さんも見られ、外来日には60人以上の患者さんを診られる…加えて夜間診察がある日、救急当番の日、救急当番でないのに救急外来を診られている時もあり、1人何役?濱田先生は何人おられるのか?と思うほどの多忙さでした。そんなお忙しい中、内視鏡の操作法を教えて頂けたのはとても勉強になりました。消化器内科は1年次にローテートしていましたが、大学病院だったこともあり、病棟業務、検査の付き添い、カンファレンスの準備、サマリー・レポート作成に追われる毎日でした。今回初めてしっかりと内視鏡操作を教えて頂いて、解剖を画面上に見えているものと一致させることや、画面にきれいに描出する感覚をつかむのが難しくはありましたが、手技をするのが好きなのでとても楽しかったですし、見ているだけではわからなかったものも少しわかるようになった気がしました。

 最後に、他科との垣根がそこまで高くなく、丹後中央病院は整形外科のハンド領域が有名でもあったため、研修中に希望してオペを見学させて頂く機会も頂けて感謝しています。 京都府は医師数が日本一多いということで、研修医の定員が減らされてきていますが、丹後の地では医師が飽和しているということはなく、1人1人のマンパワーを感じることが多く、地域実習をさせて頂いたことは貴重な機会となりました。今後地域医療に従事することになった際には濱田先生のようなバイタリティーあふれる医師になりたいと思いました。

 濱田先生をはじめ、お世話になった皆様、2週間ありがとうございました。