平成30年度 研修医(地域医療研修)
研修期間:H30.10

地域医療研修

 私は現在京都桂病院で2年間初期研修をしております。その中で地域医療研修として丹後中央病院で2週間程、消化器内科・M田先生の元、研修させていただきました。地域医療については大学5年生時に1か月間実習しましたが、大学は他県であったので、また一味違った地域研修を経験することができました。

 丹後中央病院に関しては、事前にインターネットのホームページで拝見させていただいておりましたが、実際に目の当たりにすると、施設の綺麗さはもちろんのこと、CT室、MRIやリハビリ室などの設備が充実していることにとても感動致しました。
 さらに驚いたのは、消化器内科をM田先生御一人で担われている点です。消化器内科であるので、日々の検査として上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡がありますが、それ以外にもEUS(超音波内視鏡)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、ERCP(内視鏡的胆管膵管造影)などもされています。桂病院の消化器内科は15名ほどスタッフ医師がいる中で同様の検査をしているため、M田先生のパワフルさには驚きを隠せませんでした。また、M田先生を支える看護師やクラークの方々の仕事量の多さと、それを次々とこなしていかれる様子も拝見することができ、チーム医療のすばらしさを再認識しました。
 外来見学を毎週水曜日にさせていただきましたが、そこでもたくさんのことを学びました。私が京都桂病院で救急外来をしていてよく悩ましいと思うのが、便秘の方や過敏性腸炎(腹痛、便秘、下痢を繰り返すが、検査をしても異常所見がみられない腸の知覚過敏と言われている疾患)の方の対応の際、一言に便秘といっても毎日排便がある人が1日でなかったら便秘だと言われる方もいたり、5日間もう便が出てないと言われる方がいたりと、訴えに個人差があるため、どのように対処をすればよいのかということです。濱田先生の外来でも便秘に関して相談しに来る方が多く、その中で腹部レントゲンを撮ってみることで、どのような便秘かと判断し、便秘薬の処方の仕方や薬の内服の仕方の伝え方などについて実際に目の前で見学させてもらうことで、学ぶことが多くありました。また、M田先生は漢方にも詳しく、こんな患者さんにはこの漢方が良いなどと教えて下さり、漢方の奥の深さを感じつつ、ほぼ大建中湯や芍薬甘草湯ぐらいしか処方したことのない私の診療において、今後様々な漢方を処方してみたいなとも感じました。
 患者さんがM田先生の笑顔を見て安心して帰って行かれる様子をみて、私もM田先生のような医師になりたいと思いました。将来の科で内科を目指そうとしている私にとって、この2週間は本当に学びの多い2週間であり、逆にたった2週間しかいれなかったのが残念でなりませんでした。丹後には一度丹後王国に来たことがあるぐらいで、今回が2回目の丹後でしたが、食べ物もお酒も美味しく、さらに温泉などの観光地もたくさんあり、少し足を延ばせば城崎の方にも行けると聞き、もっともっと丹後を堪能したいと思いました。再度訪問させていただこうと思っております。

 2週間と短い間でしたが、アットホームな雰囲気の中、本当に楽しく研修させていただきました。最後になりましたが、院長先生、M田先生をはじめとする先生方、看護師、スタッフの皆様ありがとうございました。私は医師3年目以降も桂病院に残って内科医師となる予定であり、丹後中央病院との関わりもあると思いますので、今後ともご指導のほど何卒よろしくお願い申し上げます。