2019年度 地域医療研修の感想
研修期間:2019.10

 この度は2週間と短い期間ではありますが、お忙しい中研修を受け入れてくださり誠にありがとうございます。貴院での研修は主に消化器内科で研修させていただきましたが、貴院での研修の中で市内の研修では体感することのできなかった数々の驚きと勉強がありました。そのうちのいくつかをこちらでお話できればと思います。
 まず1つ目は、市内ではspecialityに分かれて診療を行うことが多いことに対して、貴院ではspecialityだけではなく、他の診療科も含めてgeneralな診療をしているといった環境が非常に勉強になりました。自身が所属する病院の研修では市中の総合病院ということもあり、ほぼ全ての診療科が揃っていて、各診療科に専門の先生方が常駐しているので各分野を専門的に勉強することができます。その一方で他科診療をお願いする際に「診療科の壁」を感じることもあり、なかなか全診療科を横断的に診療・管理することが少なく、将来医師として責任ある立場になった時に「対応できなかったらどうしよう。」といった不安を持つようになりました。そんな中で、医師数を含め医療物資が不足する中で地域の中核病院として市内と大差ない医療を提供する貴院での研修は、他診療科も含めた横断的な診療が日常的に行われており大変勉強になりました。
 私が研修させていただいた消化器内科でも、入院で担当させていただいた患者さんの病態は膵癌や出血性直腸潰瘍などの消化器疾患だけでなく、誤嚥性肺炎や尿路感染症など他診療科・多岐にわたる分野でした。そのため、消化器疾患だけでなく他診療科の勉強も進め、とにかく横断的に診療・管理を行っていました。2週間と短期間のため全ての勉強が完全にできたわけではありませんが、そのように診療されている貴院の先生方の後ろ姿をみて、将来の不安に対する答えの一つを見つけることができたと思います。

 また2つ目は、京丹後市という地域柄の影響か貴院の先生方はとてもフレンドリーに仕事をされていて、他職種との関わりだけでなく他診療科といった横のつながりも強いように思えました。なにか困ったことがあればお互いに気軽に相談し合い、またお互いのためにすぐに行動する姿勢を見て、このようにして貴院の素晴らしい横断的な診療が生まれていくのだと大変感銘を受けました。貴院での研修を経て、他職種・他診療科診療の重要性に関して改めて実感することができました。今後どの病院で勤務しても、同じような姿勢で実践していければと考えています。

 貴院での研修は2週間と短期間であっという間に過ぎ去ってしまいましたが、非常に濃密な2週間で、医師としての在り方やチーム医療に向かう姿勢といった医師としてより根本的な部分について深く考えることができました。今後も貴院での研修を糧に様々な病院でより良い医療を協力して提供できればと思います。また機会があれば貴院の皆様と一緒にお仕事ができればと思っております。2週間お世話になり、誠にありがとうございました。