2019年度 地域医療研修の感想
研修期間:2020.01

 この度は2週間、貴院での病院研修の機会を与えて頂きましてありがとうございました。 人員や、設備が限られる地方において行うべき医療について学ぶ事が出来ました。特に丹後中央病院の医療において印象に残ったことは重症患者さんのDNARの確認についてです。
 医療トラブルの回避のために桂病院では、急変の可能性のある患者さんへは出来るだけ早く救急外来等でDNARの確認をするような流れが一般的でしたが、M田先生の外来や入院患者さんはそのような話を改めてされているような事はありませんでした。その後に伺った話で、地域では主治医と患者の関係が濃密であるため自然な関係の中で看取りの方針が決定されていく事を知り、改まった場でDNARの確認を家族を集めてとった場合の方が不自然な空気になる場合があるとも教わりました。
 実際研修期間中に状態の悪い患者さんと接しても特にトラブルになることはなく、時折家族の方から「できればこのようにしてください」などお話されるのも加味して治療方針を少しずつ修正していくような印象でした。今までは桂での医療の形しか知らなかったため新しい学びとして自分の中に留めておくことができました。 他にも驚かされたこととしては、医師が少なくても患者さんの数は非常に多いこと、そして京都市内では開業医の先生にお願いするような退院後の環境調整も含め、ADLにより関わった医療を展開しないといけないという事です。
 桂病院ではより医療手技による治療が依頼される一方で土地が変われば求められる医療も変わっていくことに改めて気づかされました。 自身の実習としてはM田先生、相川先生に少人数制でマンツーマンの体制で手技や治療方針についてその度ごとにご説明頂き非常に勉強になりました。2週間目で将来必要になるであろう上部消化管内視鏡検査も経験させて頂きありがたかったです。循環器内科の先生方にも手技をお誘い頂き、2週間で体験できることも多かったです。 地域実習で得た丹後中央病院での医療を心に留めて医師として成長していきたいです。
 最後になりましたが、先生方、内視鏡センターのクラークさん、看護師さん、病棟のスタッフ、事務員さん皆非常にやさしく、過ごしやすい環境で研修することが出来ました。本当にありがとうございました。京都市内にはない優しさでした。 中日の連休中には丹後を観光する事が出来ましたが、きれいな海を見てとても落ち着いた気持ちになりました。自然の中にある温泉も非常に良いものでした。食事もすべておいしく、生活面も含めて充実した二週間でした。