2019年度 地域医療研修の感想
研修期間:2020.02

 この度はお忙しい中、研修のお時間を頂きまことにありがとうございました。2週間という短い期間ではありましたが、外来診療や内視鏡検査、病棟業務など幅広く見学させて頂き、とても充実した研修となりました。特に内視鏡検査室においては、上下部内視鏡検査だけでなく、ERCPやESD、EMR、PTGBDなど、多くの手技を見学する事ができました。最も驚いたのは、ERCPの際、濱田先生の介助に看護師さんが入られている事でした。私は京都桂病院でも1カ月間、消化器内科をローテ―トさせて頂きましたが、桂病院では医師・看護師含め多くのスタッフが常駐している中での診療であり、ERCPの際は専ら上級医、中間医、専攻医を含む医師3-4人で行っておりました。そこでももちろん看護師さんの介助はありましたが、カテーテルやガイドワイヤーの操作は医師のみで行っておりました。しかし地域医療を行う上では、医師だけでは到底診療を行うことはできず、あらためて地域医療におけるスタッフとの協力体制の重要さを感じました。

 またその一方で、医師不足が叫ばれて久しい地域病院においては、それを今現在、必死で支えておられる先生方がおられるのだということを目の当たりにしました。ご自身一人で地域の消化器内科診療を背負うのは、やりがいもさることながら、重圧も相当なものなのではないかとお察しいたします。私も4月より福知山にて地域医療に携わる予定ですが、与謝野や舞鶴など、人手不足の病院へ応援に行く機会が多いと聞いております。その際には、貴院で学んだ経験を活かし、スタッフとの協力を大切にして診療を行おうと考えております。

 加えて、貴院研修中において、地域ならではの医師・スタッフさんの温かさも感じました。日中、どこでどなたとすれ違っても挨拶をして頂き、病院全体の雰囲気がとても温かく、優しい印象でした。内視鏡室の看護師さんも笑顔を絶やさずお話を聞いているだけで楽しませて頂き、内視鏡見学の合間に気分転換しつつ集中して過ごす事ができました。また、研修科の先生方だけでなく、循環器内科の先生方からも医局で会った際など気さくにお声がけ頂き、京大研修医ともども食事に誘っていただきアフターファイブも充実した2週間となりました。

 アットホームな雰囲気の中で研修させて頂き、あっという間に実習が終わりました。私は大学病院よりも地域病院の雰囲気が好きなので、今後も地域医療に携わりたいと考えています。何かの折にお会いすることもあるかと存じますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。2週間という短い期間でしたが、本当にお世話になりました。