令和2年度 地域医療研修の感想
研修期間:2020.08

 私は8月3日から9月5日までの5週間、京都大学医学部付属病院より丹後中央病院に地域研修として赴任させて頂きました。私は消化器内科志望ということもあり、丹後中央病院でも消化器内科をローテートさせて頂きました。
 1週間の主な過ごし方は水曜日のM田先生の外来以外は内視鏡、内視鏡、そして内視鏡の日々でした。しかし、内視鏡とはいっても胃カメラから大腸カメラ、超音波内視鏡や、ERCP など様々な内視鏡検査及び、ESDや胆管ステント留置術といった様々な内視鏡的治療も見学させて頂きました。見学中は手技の内容だけでなく、今後私が消化器内科の医師として内視鏡をする上でのコツ等も丁寧に教えて頂きました。また見学はもちろんのこと、実際に内視鏡検査をすることもさせて頂きました。本物の内視鏡にて練習を重ね、M田先生指導の元、患者様に実際に内視鏡検査をしたことは大学病院ではあまり経験できないため非常に有意義な時間を過ごさせて頂きました。
 またM田外来先生の外来見学では一つの症状に対して、様々な角度から介入し、治療に望む姿を拝見させて頂きました。また検査では説明のつかないような症状をお持ちの患者様に対しても、漢方や内服薬を組み合わせてよりよく生活を送っていただくための処方を考えていらっしゃる姿に非常に感銘を受けるとともに、地域医療ならではの外来であると考えました。  
 さらに外来見学、内視鏡見学だけでなく、入院患者様の病棟管理もさせて頂き、大学病院ではあまり見られないCommonな疾患から、悪性腫瘍のターミナルケアの方まで幅広く担当させて頂き、今までとは異なる経験を積むことができました。私がこの病院にきて一番驚いたことは年間を通して消化器内科の常勤医として勤務されているのがM田先生だけであることです。一人であるからには様々な手技の責任を伴いますし、また、消化器内科という多くの臓器を取り扱う分野の中で幅広い知識と豊富な手技を身につける必要があります。その中で患者様のために尽力されているM田先生の手助けをさせていただき、またこのような環境ならではのお話が聞けたことはこれまでになく、またこれからであっても数少ない経験になったと考えております。
 M田先生を始め、京大や京都医療センター、桂病院から来られている先生方、内視鏡センターや病棟の看護師さん達、医療クラークさんや放射線技師の方々など多くの支えがあり、この1ヶ月を有意義に過ごすことができました。また、医療の現場等で会う機会があれば非常に嬉しく思います。1ヶ月ありがとうございました。