はじめに
外科的治療を必要とする疾患における“丹後のかかりつけ医”を目指します。
当科は京都大学外科交流センターの関連施設であり、特に京都大学肝胆膵・移植外科のスタッフ支援を受け外科診療を行っており、救急疾患にも対応しております。
また、各種ガイドラインや規約などの遵守、定期的な多職種合同カンファレンスにより、より円滑な診療とその水準の向上に努めています。
当地域は、ご高齢の患者さんが多いため、早期離床・早期退院が重要な課題です。
したがって、可能な限り腹腔鏡手術をはじめとした侵襲の少ない手術方法を選択するように心がけています。
外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土(第2.4週) | |
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午前 | 藤 | 藤田 | 藤 | 伏谷 | 藤田 | 第2 藤田 第4 京大医師 |
受付された方は、必ず受付終了時間までに、診療科待合でお待ちください。
スタッフ紹介
病院長
藤田 眞一 ふじた しんいち
京都大学 昭和58年卒
京都大学医学部 臨床教授
■専門医・認定医等
日本外科学会 外科専門医・認定医
NPOマンモグラフィ検診精度管理中央委員会認定 マンモグラフィ読影認定医
京都大学医学博士
外科部長
藤 浩明 ふじ ひろあき
■専門医・認定医等
日本外科学会 外科専門医
日本消化器外科学会 消化器外科専門医
日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
日本肝臓学会 肝臓専門医
緩和ケア研修会 修了
外科非常勤医師(京都大学 肝胆膵・移植外科)
楊 知明 よう ともあき
■専門医・認定医等
日本外科学会 外科専門医
日本消化器外科学会 消化器外科専門医・指導医
日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医
がん治療認定医機構 がん治療認定医
ALTA注(ジオン®注)四段階注射法講習会受講済
京都大学医学博士
Université Paris Diderot-Paris 7(パリ第7大学)Hôpital Beaujon 留学
緩和ケア研修会 修了
Fellow of American College of Surgeons
近畿外科学会評議員
外科非常勤医師(京都大学 肝胆膵・移植外科)
牧野 健太 まきの けんた
■専門医・認定医等
日本外科学会 外科専門医
日本消化器外科学会 消化器外科専門医
日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
日本肝臓学会 肝臓専門医
がん治療認定医機構 がん治療認定医
緩和ケア研修会 修了
外科専攻医
伏谷 仁志 ふしたに まさし
大分大学 平成30年卒
■専門医・認定医等
緩和ケア研修会 修了
診療内容
診療している主な疾患
食道 | 食道がん、食道裂孔ヘルニア など |
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胃・十二指腸・小腸 | 胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、小腸がん、腸閉塞 など |
大腸・肛門 | 大腸がん、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎など)、虫垂炎、痔核、痔瘻、裂肛、肛門脱、直腸脱 など |
肝臓 | 原発性肝がん、転移性肝がん、肝嚢胞 など |
胆管・膵臓 | 胆管がん、膵がん、胆石症 など |
乳腺 | 乳がん、乳腺症 など |
その他 | 下肢静脈瘤、外傷、中心静脈ポート造設 など |
消化器がん
当科では、胃がん、大腸がんを中心に取り扱っております。
肝臓がんや膵がんなど、肝胆膵領域に関しては京都大学肝胆膵・移植外科と連携して手術を行っております。
乳がんは当院の設備で可能であれば当院で治療を行います。
どのがん腫においても、放射線・化学療法を組み合わせた“集学的治療”が必要と判断された場合、関連施設へご紹介する場合もございます。
胃がん、大腸がんに対しては、消化器内科と検討会を行い、慎重に切除適応を決定しております。
当科では積極的に1cm-5mmの傷で行う腹腔鏡下手術を行う方針としております。
一方、進行がん症例では、必要に応じ、術前化学療法を行い、当初切除不能であった症例も切除可能となる症例も経験しております。
特に、大腸がんにおいては、化学療法を組み合わせて、肝転移を伴う症例でも、可能であれば切除の方針としております。
現在、がん外科治療は手術だけで完結することは多くありません。
手術後も抗がん剤治療と上手に付き合うことが長期予後を得るためには非常に重要です。
当科では外科チームが、がん外科治療と合わせて、抗がん剤治療も行なっております。
疾患ごとの詳しい説明は日本消化器外科学会HPをご参照ください。
アドレス https://www.jsgs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=1
主な良性疾患
いずれの疾患も1-2泊の短期入院が可能です。
◎胆石症
腹腔鏡下胆嚢摘出術を第一選択としております。胆管炎など、内視鏡的治療が必要な場合は消化器内科と連携し、最適な方法を提供いたします。
◎ヘルニア (いわゆる“脱腸“、鼠径部ヘルニア など)
腹腔鏡下手術を第一選択としております。適応外の患者さんもいらっしゃいますのでご相談ください。(腹腔鏡下手術担当:楊)
◎内痔核
ALTA注(ジオン®注)四段階注射法により、より低侵襲に内痔核治療を行います。(担当:藤田・楊)
◎下肢静脈瘤
ストッキング着用を第一選択としますが、症状が強い方や、皮膚潰瘍・うっ滞性皮膚炎を起こした方には積極的に手術を行います。足の付け根から5mm程度の小切開創で、部分ストリッピング術(血管を“引き抜く“手術)を基本として短期入院をおすすめしております。(担当:楊)
◎中心静脈ポート
右前胸部の皮下に薬剤を注入するポートを留置し、カテーテルを丈夫な“中心静脈“に留置する方法です。長期間化学療法を行う患者さんや持続の輸液が必要な患者さんにおすすめしております。
診療実績
2018年1月-12月 | ||
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全症例(腹腔鏡下手術) | 281例(126例) | |
緊急手術 | 40例 | |
食道 | ||
食道裂孔ヘルニア | 2例(0例) | |
胃・十二指腸 | ||
幽門側胃切除術 | 6例(5例) | |
胃全摘術 | 3例(3例) | |
大網充填術 | 1例(1例) | |
小腸 | ||
小腸部分切除術 | 1例(0例) | |
腸閉塞解除術(腸切除を伴うものを含める) | 7例(2例) | |
大腸 | ||
結腸切除 | 24例(22例) | |
直腸切除・切断 | 10例(10例) | |
人工肛門造設術 | 9例(6例) | |
虫垂切除術 | 13例(10例) | |
その他、消化管 | ||
腹膜炎手術 | 6例(1例) | |
バイパス手術 | 3例(2例) | |
試験開腹手術 | 2例(2例) | |
骨盤内腫瘍切除術 | 1例(1例) | |
肝臓 | ||
肝部分切除術 | 7例(0例) | |
膵臓 | ||
膵頭十二指腸切除術 | 1例(0例) | |
乳腺 | ||
乳房切除術 | 4例(0例) | |
胆のう | ||
胆嚢摘出術 | 35例(35例) | |
ヘルニア | ||
鼠径ヘルニア | 39例(26例) | |
その他ヘルニア | 4例(0例) | |
肛門疾患 | ||
ALTA(ジオン®︎注)療法 | 20例(0例) | |
その他 | 7例(0例) | |
中心静脈ポート | 39例(0例) | |
その他(粉瘤切除など) | 37例(0例) |