Pharmacy
薬剤科のご紹介
薬剤科では、外来調剤、入院調剤、注射薬調剤や、病棟業務、入院患者さんへの服薬指導業務や抗ガン剤の無菌調剤、薬剤情報管理、在庫管理業務などを行っています。
また、ICT(感染対策チーム)やNST(栄養サポートチーム)、褥瘡チームなどさまざまな活動に参加して、チーム医療の一端を担っています。
現在、薬剤師、事務の12名のスタッフが病院理念である「安心・信頼・良質の医療」のため、医薬品の適正使用の推進に日々頑張っています。
チーム・スタッフ紹介
ICT(Infection Control Team:感染対策チーム)
医師・看護師・臨床検査技師・薬剤師で構成されるICTでは、院内の感染制御に関わる活動をしています。院内各部門への定期的な環境ラウンドや抗菌薬適正使用勉強会を開催し、感染制御の実施をしており、抗菌薬の無駄な使用を制限し耐性菌の出現をできるだけ少なくなるよう努力しています。
NST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)
NSTは病気に対する主治療とともに栄養面からも治療を行い、傷の治りを早くしたりする自然治癒力を高める栄養療法を行う、医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、言語聴覚士、検査技師、事務など多職種のチームです。
入院時に栄養スクリーニングを実施し、栄養不足のリスクのある患者さんを早期に抽出後、チーム回診を実施し、一人ひとりの患者さんにとって適切な栄養療法を検討しています。その中で薬剤師は、薬の専門家として輸液療法や処方薬剤を提案し、栄養療法を実践しています。
スタッフ(令和7年7月現在)
- 薬剤師:10名(常勤6名・非常勤4名)
- 事務員:2名
業務について
調剤業務
薬剤師のもっとも基本となる業務です。当院では令和6年3月1日より敷地内薬局を誘致し、全面院外処方せんに移行し、院外処方箋発行率は96%となっています。また院内では1日に平均入院処方せん約100枚、注射せん約100枚を処理しています。
複数のお薬を服用する場合、その組み合わせによっては思わぬ副作用が出現することがあります。特に他の医療機関からのお薬についてはチェックできませんので、そのような薬がある場合には必ず医師か薬剤師にお申し出ください。
製剤業務では、院内製剤として定められた薬品の調剤を行っております。治療、検査、診断などで必要とされる薬品が市販されていない場合は、院内で特殊製剤の調製などを行っています。自費になりますが多汗症治療剤である「塩化アルミニウム液」も調整しています。
注射薬業務
注射部門では、注射薬の供給、在庫管理を行っています。医師が処方した内容を監査し、患者さん別に注射薬の取り揃えと払い出しを行っています。
温度・湿度・使用期限などの品質管理、麻薬、毒薬、向精神薬、特定生物由来製品などの管理も行っています。
化学療法室
化学療法室では、抗がん剤の無菌調剤を行っています。院内で施行する抗がん剤を薬剤師がすべて調剤しており、作業者の安全を担保するため安全キャビネットや防護具を使用し調整しています。抗がん剤の処方はレジメンオーダーにより、すべての処方を薬剤師が事前監査することにより、安全で効果的な化学療法を提供しています。件数は月に約50件です。
また、一部の特殊な生物学的製剤(抗リウマチ剤、クローン病剤など)も調製しています。

病棟業務
院外処方移行後、一般病棟において、午後3時まで薬剤師を配置しています。
具体的には、入院時の持参薬チェック、鑑別業務、翌日分の処方薬や点滴のセット、
点滴の流量の計算、常備薬の管理、定期処方の代行入力・監査業務、内服変更時の処理、
病棟スタッフからの相談応需などを行っています。
これにより、病棟スタッフからは、間違いが減り、負担が軽くなったとの評価を得ています。
特に、定期処方の代行入力などはタスクシフトにもなっており、業務効率の向上に寄与しています。
薬剤管理指導業務
入院患者さんへの服薬指導業務です。
担当薬剤師が、処方内容だけでなく患者さんのあらゆる情報を、カルテや医師、看護師、患者さん本人から収集します(現在の病状・臨床検査値・病歴・薬歴・アレルギーの有無・持参薬・サプリメントや健康食品の有無など)。
これらの情報をふまえて飲み合わせなどのチェックを行い、ベッドサイドで必要な情報をお伝えして、患者さんからの相談に応じます。
入院期間中は定期的に(週1回程度)訪問し、副作用の防止・早期発見に努めるとともに、患者さんから得られた情報は必要に応じて医師や看護師にフィードバックして、円滑でより効果的な薬物治療の実現に努めます。月400件以上を目標としています。
医薬品情報管理(DI)業務
医薬品を有効かつ安全に使用していただくため、医薬品に関する情報の収集・整理を行い、各部署からの問い合わせに対応するとともに、院内向けに医薬品情報(DI News)を発信しています。また全ての電子カルテ端末から医薬品情報を閲覧できるMDViewというソフトを導入しています。